ぶらり街旅 足の向くまま気の向くまま 滋賀湖南ドライブ&イート
今年65歳を迎え、いろいろあってこの世界に草臥れたとき、ふと60歳(本卦還り)になった時みんなの前で言い放った言葉を思い出した。これからは、喜怒哀楽でなく嬉々楽々な人生を生きていくのだと。しかし人生はそんなに甘くないし、なかなかそうもいかなかったけれど、ようやくいろいろな柵や縁から解放されつつあり、今こそ思い立ったら即行動という「いろんな街旅」をしようと飛び出した。今回は、近江路湖南地方を紅葉見学の気まぐれドライブがてら、生粉打(きこうち)の蕎麦を食べに滋賀県では有名な甲賀市の蕎麦屋さんを訪れた。皆さんはご存じですか?生粉打って言葉。私も数年前まで不知でしたが、「生粉打とは、つなぎを一切使わずそば粉のみの完全手打ち十割そば」の事です。このお店では、玄蕎麦(粉にしていない殻付きの蕎麦の実)を、石臼で自家製粉(挽きぐるみの粗挽き粉)している定番の冷たい盛り蕎麦を注文すると、まずは香りの高い蕎麦茶を出してくださる。そして注文後、店主自らがご自慢の蕎麦の刺身とおっしゃる料理を前菜代わりに持ってこられ「この蕎麦刺し?に自家製の一味と岩塩ミルをすこーしだけかけてお召し上がりください。」と食べ方を説明してくださる。カイワレと大根がついたこの蕎麦刺身が絶品で誠に美味しい。これだったら蕎麦は何もつけなくて食べたくなるほど期待が膨らみます。数分後、運ばれた蕎麦はやはり超絶品、まず最初は何もつけずいただく。本当に美味しい。少し太いんですが、噛むほどに香り、しっとりした力強さに驚かされました。次は岩塩をミルで挽いて食べてみる。まるで、蕎麦つゆがあるのを忘れて全部食べてしまいそうなほど美味だ。そして最後には蕎麦つゆにつけて食べてみる。多分、煮返しのきいたつゆも鰹の香りが素晴らしい。三度美味しさ、いや刺身をいれると四度驚かされる美味しさだ。忘れてました。蕎麦と同時にだしていただいた蕎麦湯の事を。ご主人は「この蕎麦湯は茹で汁じゃありません。挽いた蕎麦粉を専用に水から沸かして沸騰する直前の一番美味しい状態のものなんで、料理の一部だから最初の熱いうちからお召し上がりください。」とおっしゃってました。五度ビックリの体験でした。生粉打蕎麦恐るべし。60を超えて初めてホンモノの蕎麦を知った気がしました。蕎麦の奥深さ恐るべし~。そのあと、観光インフォメーションセンター甲賀流リアル忍者館(甲賀流忍者調査団「ニンジャファインダーズ」歴史学者 磯田道史氏を団長とする甲賀流忍者調査団)を訪ね、水口の酒蔵を訪問、締めに湖南市の十二坊温泉で旅の疲れを癒やし帰途につきました。大好きな酒買ってないのって?もちろん買いましたよ。明日4日発売といっておられた酒 新酒無濾過生原酒『でけたて』試飲用においてあったのをを無理強いでネ!! R5/12/3記